ベトナムオフショア開発の現状をデータで読む【2026年版】|オフショア開発白書2025の要点10、国別・単価・契約の動向、ベトナムIT企業の顔ぶれと課題

2026.09.14|ベトナム基礎知識|文: 中元 亨

「ベトナムは本当にまだオフショアの主流なのか」「単価が上がったと聞くが、削減効果は残っているのか」「ベトナムのIT企業と言われてもFPTしか知らない」——役員会の資料を作る担当者や、委託先の分散を考える情報システム担当から、こうした相談を受けることが増えました。開発会社の主張ではなく第三者のデータで現状を確かめたいのに、白書は登録して読む時間がないのが実情です。

先にお伝えしたいのは、オフショア開発白書2025年版(オフショア開発.com、2026年9月21日確認)と業界データが示すベトナムオフショア開発の現状は、「安い外注先」から「中小規模で始めて長期に使う開発パートナー」への移行だということです。ベトナムは委託先シェア43%で1位を維持し、単価は上がっても削減率は31〜50%が主流で、活用期間10年以上が44%と長期化しています。ベトナムIT業界は層が厚く、大手から日系中堅まで分野別に強みが分かれる一方、経験者不足・離職率・日本語人材・セキュリティ法制という課題を業界自身が認めています。

この現状を数字で押さえれば、「なぜベトナムか」を根拠付きで説明でき、課題を体制で補っている会社を10社以上から比べて選ぶという2026年の使い方が見えてきます。

私は人材業界の出身で、2018年からベトナム・ホーチミンで約100社の開発体制を支援してきました。その立場から本記事では、白書2025年版の要点10、委託先の国別ランキングと単価の二極化、案件別・契約形態・体制の動向、ベトナムIT業界の現状とIT企業の顔ぶれと課題、そして白書と業界データから読む2026年の使い方の順で、出典と年版を明記しながら整理します。

読み終えるころには、白書の数字をそのまま社内資料に使え、ベトナムIT業界の全体像と、自社に合う会社の選び方が手に入っているはずです。まずは、白書2025年版の要点10から確認していきましょう。

目次
  1. オフショア開発白書2025年版の要点10
  2. オフショア開発白書とは
  3. 要点10の一覧表
  4. 「外注先」から「開発パートナー」へ
  5. 私が相談の現場で実感する2つの動き
  6. 委託先の国別ランキングと単価の二極化
  7. 国別ランキング(表)
  8. 単価の二極化(表)
  9. 分散化の背景
  10. 私が受ける「中国から分散したい」相談と、ベトナムでも単価が上がっている前提
  11. 案件別・契約形態・体制の動向
  12. 案件別(表)
  13. 契約形態: ラボ型は微減も主流(継続性・柔軟性)、請負は安定、SESが急伸(専門性・即応性)。予算は中規模が主流
  14. 体制と人材: 英語対応の成熟と「脱ブリッジSE依存」の兆し、日本語対応力は二極化して希少性が上昇、外国人エンジニア活用の加速。技術はWeb・クラウド(AWSが圧倒的)が主軸
  15. オフショア開発企業の強みと弱み
  16. ベトナムIT業界の現状とIT企業の顔ぶれ
  17. ベトナムIT業界の現状(表)
  18. 「ベトナムIT企業トップ10」(表)
  19. 業界が直面する4つの課題(表)
  20. 課題を体制で補う
  21. 白書と業界データから読む2026年の使い方
  22. 2026年の使い方4つ: スモールスタートから拡張、長期運用を前提に契約形態と体制を設計、10社以上を同じ質問で比較、日本語対応力・実績・取引経験で選ぶ
  23. 当社の位置づけ
  24. ベトナムオフショア開発の現状に関するよくある質問
  25. Q1. オフショア開発白書はどこで読めますか
  26. Q2. ベトナムはまだオフショアの委託先1位ですか
  27. Q3. 単価は上がったのですか。削減効果はまだありますか
  28. Q4. ベトナムIT企業の大手にはどこがありますか
  29. Q5. 中小企業でもベトナムのオフショアは使えますか
  30. まとめ: ベトナムは「安い国」ではなく「層が厚く課題も明確な開発パートナー市場」

オフショア開発白書2025年版の要点10——「リソース確保」が1位、中小規模×長期運用が主流、比較は10社以上

オフショア開発白書2025年版の要点を確認する担当者

ベトナムオフショア開発の現状を知る最も客観的な材料が、毎年発行される「オフショア開発白書」です。この章では白書とは何かを押さえたうえで、2025年版の要点を10項目の表に整理し、数字が示す位置づけの変化を読み解きます。数値はオフショア開発白書2025年版(オフショア開発.com、2026年1月公開)の公開値です。職種別・国別の人月単価は発行元の単価ページで2026年9月21日に確認しています。

オフショア開発白書とは——オフショア開発.comが毎年1月に発行、相談データと発注・受託企業アンケート(無料DL)

オフショア開発白書は、国内最大級のオフショア開発発注先選定支援サービス「オフショア開発.com」(運営: 株式会社テクノデジタル)が毎年発行する業界レポートです。同サイトに寄せられた相談データをもとに前年の傾向と今後の予測を総括し、海外のオフショア開発企業(受託側)と発注企業への各種アンケート結果を掲載しています。2025年版は2026年1月21日にリリースされ、第1部「2025年の動向」(依頼企業の規模・国別ランキング・案件別・契約形態・予算)、第2部「発注企業の実態調査」、第3部「オフショア開発企業の実態調査」の3部構成で、公式サイトから無料でダウンロードできます。公的統計ではなく民間のレポートである点は押さえておいてください。

要点10の一覧表

No

項目

白書2025年版の数字

前年からの変化

1

委託先国の1位

ベトナム43%

42%から微増。2位中国21%、3位インド14%

2

検討した理由の1位

開発リソースの確保(2位がコスト削減)

「リソース確保」が定着、コスト削減は減少

3

依頼企業の主役

中小企業へ回帰

円安の影響が一巡

4

予算規模

1,000〜2,000万円が最多(17%)。2,000〜5,000万円11%、500〜1,000万円11%

1億円以上の案件はゼロに

5

活用の継続期間

10年以上が44%で最多

36%から増加。長期化

6

コスト削減率

31〜40%が最多(31%)、41〜50%が25%

「上がった/発注せず」が24%→3%に減少

7

比較検討した社数

10社以上が最多(28%)

前年は4〜5社が最多(29%)

8

感じた課題

コミュニケーション力と品質管理が上位

引き続き上位

9

選定時に重視する点

日本語対応力、開発実績、日本企業との取引経験

価格から適合性へ

10

契約形態

ラボ型が主流だが微減、SES契約が急伸

契約形態の多様化

オフショア開発白書2025年版の要点10——委託先1位ベトナム43%、検討理由1位リソース確保、予算1,000〜2,000万円が最多、継続10年以上44%、削減率31〜40%が最多、比較10社以上が最多など

10項目のうち、ベトナムの委託を検討する会社が特に押さえるべきは1・6・7です。ベトナムは1位を維持し、単価が上がっても3〜5割の削減が主流で、発注側は10社以上を比べる段階に入っています。

「外注先」から「開発パートナー」へ——数字が示す2025年の位置づけの変化

10の数字は同じ方向を指しています。1億円以上の大型請負が姿を消し、1,000〜2,000万円の中規模案件が主流になった一方で、活用期間は10年以上が44%と長期化しています。つまり「大きく発注して終わり」ではなく、「中小規模で始め、ラボ型やSES型で社内チームの一部として組み込み、長く使う」使い方が標準になりました。検討理由の1位が「リソース確保」でコスト削減が後退したのも、円安で以前ほどの価格差が出にくい中で、発注側が「必要な人数とスキルを確保できるか」を先に見て、そのうえでコミュニケーションや体制が自社に合うかを判断している表れです。比較検討が10社以上に増えたのは、オフショアも国内の開発会社を選ぶときと同じように、複数社を並べて適合性で見極める段階に入ったということです。

私が相談の現場で実感する2つの動き——10社以上を比べる、中小規模で始めて長期に使う

私は人材業界の出身で、2018年からホーチミンで約100社の開発体制を支援してきました。白書の数字は相談の現場の実感と一致します。ここ1〜2年は「複数社に同じ質問を投げて比べたい」という相談が増え、「まず1〜2名で始めて、3か月で増やすか判断したい」という進め方が当たり前になりました。では、その委託先としてベトナムはどの位置にあり、単価はどう動いているのでしょうか。次章で国別ランキングと単価の二極化を見ていきます。

委託先の国別ランキングと単価の二極化——ベトナム43%で1位、中国は21%に減少、単価はベトナム安定・中国高騰・インドとフィリピン下落

オフショア開発の委託先国別ランキングと単価の動向

「ベトナムはまだ主流なのか」「単価は上がっていないか」という2つの疑問に、白書の国別データで答えます。この章では、国別ランキングと職種別単価の動きを表にし、二極化と分散化の背景を整理します。

国別ランキング(表)

順位

2025年のシェア

動き

1

ベトナム

43%

前年42%から微増。信頼性が定着

2

中国

21%

減少傾向。カントリーリスクと単価上昇で分散

3

インド

14%

安定。AI・データ分析など先端領域に強み

4

バングラデシュ

5%

「ポスト・ベトナム」として再評価

4

フィリピン

5%

英語力と時差1時間、UI/UX・BPO

6

その他

4%

東欧・ネパール・スリランカ・タイなど新興国が台頭

7

ミャンマー

3%

政治情勢の影響

8

東欧諸国

2%

9

ネパール・スリランカ・タイ

各1%

ベトナムは複数年にわたり首位を維持し、微増しています。下がったのは中国で、かつて30%近かったシェアが21%まで減りました。一方で「その他」が台頭し、選択肢の多様化と分散化が2025年の特徴です。国別の理由と特徴はベトナムオフショア開発で整理しています。

単価の二極化(表)

プログラマー(万円/人月)

前年比

特徴

ベトナム

40.1

+1.8%

PG・シニア・PMは微増、ブリッジSE(59.0)は横ばい。安定

中国

58.3

+31.3%

シニア+23%、BrSE+16.6%、PM+12.4%と軒並み上昇。コスト目的では選びにくい

インド

37.5

二桁の下落

供給過多と競争激化で価格調整

フィリピン

37.2

二桁の下落

同上。人材の流動性に注意

バングラデシュ

33.8

シニアは+23.5%

職種間で明暗。BrSE・PMは高水準

ミャンマー

27.5

不安定

マネジメント層の供給に課題

6か国のプログラマー平均は34万円で、2024年の45.3万円から約11万円下がりました。白書は単価動向を「高品質・高単価型」と「低価格・競争型」への二極化と整理しています。ベトナムはその中間で、コストと品質のバランスが最も良く、初めての導入や長期のラボ型に向くと評価されています。当社は2,000名以上の人財データベースから直接アサインするため、実務3年目安のエンジニアを月額1,500USD(約22.5万円、1USD=150円換算目安)で公開しており、白書の平均より低い水準です。職種別の詳細はベトナムオフショア開発の単価相場をご覧ください。

分散化の背景——中国のカントリーリスクとデータ規制、新興国の台頭、「高品質・高単価型」と「低価格・競争型」

中国の減少の背景には、為替と単価上昇に加え、厳格化したデータセキュリティ規制と地政学リスクへの警戒があります。日本企業の間では、拠点を東南アジアへ分散する動きから、より抜本的な再編へ進む動きが加速しています。ただし中国の技術力は依然として高く、AIや自動運転など先端領域のR&D拠点として位置づける「選択と集中」も進んでいます。新興国はコストの低さが魅力ですが、コミュニケーション・品質管理・継続運用の負荷でコストメリットが薄れることがあり、単価だけでなく体制と品質管理の仕組みで見極める必要があります。

私が受ける「中国から分散したい」相談と、ベトナムでも単価が上がっている前提

私が受ける相談で増えているのは、「中国の単価が急騰し、規制も厳しくなったのでベトナムに分散したい」というものです。その際にお伝えしているのは、ベトナムでも単価は年々上がっており「日本の1/3」は過去のものだが、削減率は依然として3〜5割が主流で、比較すべきは国内のトータルコストだということです。では、どんな案件がどんな契約形態で委託されているのでしょうか。次章で案件別・契約形態・体制の動向を見ていきます。

案件別・契約形態・体制の動向——業務系Webが首位、AIと組み込みが伸長、SES契約が急伸、日本語人材は二極化

オフショア開発の案件別・契約形態・体制の動向

国と単価の次は、「何を」「どんな契約で」「どんな体制で」委託されているかです。この章では、白書2025年版の案件別ランキング、契約形態と予算の動き、体制と人材の変化、オフショア開発企業の強みと弱みを整理します。

案件別(表)

案件の種類

シェア

動き

Webシステム開発(業務系)

首位

DX推進を背景に安定。基幹の再構築やレガシーのモダナイゼーションなど高難易度案件が増加

Webシステム開発(サービス系)

上位

業務系と合わせてWeb系が主軸

スマホアプリ開発

横ばい

件数は横ばいだが、クロスプラットフォーム開発でWebとの融合が進む

基幹システム開発

上昇

基盤系の存在感が上昇

AI・先端技術

定着

PoCから本番運用へ。生成AI・LLM・画像認識の組み込みが増加

組み込み開発

伸長

製造業・医療機器のIoT化で増加

サイト制作

微増

デザイン対応力が鍵

業務系Webの首位は、中堅企業を中心に社内ITリソースが不足し、オフショアを「実質的な自社開発チーム」として使う動きが一般化したことを示します。AI案件は小規模なPoCに留まらず、基幹システムへのAI実装や本番運用へフェーズを移しており、オフショア企業側もセキュリティと運用保守体制に投資しています。AI時代のオフショアの使い方はオフショア開発とAIで整理しています。

契約形態: ラボ型は微減も主流(継続性・柔軟性)、請負は安定、SESが急伸(専門性・即応性)。予算は中規模が主流

契約形態は、ラボ契約が微減しつつも主流で、SES契約が急伸しました。白書はラボ契約の本質的価値を「継続性」と「柔軟性」、請負を「要件が明確な案件での根強いニーズ」、SESを「専門性と即応性を求める企業の選択肢」と整理し、契約形態の選定がプロジェクト成功の鍵だとしています。予算は1,000〜2,000万円の中規模が最多で、大型案件の減少と「発注見送り」の増加が見られ、慎重な予算判断とスモールスタートの再評価が進んでいます。ラボ型の仕組みはラボ型開発とはをご覧ください。

体制と人材: 英語対応の成熟と「脱ブリッジSE依存」の兆し、日本語対応力は二極化して希少性が上昇、外国人エンジニア活用の加速。技術はWeb・クラウド(AWSが圧倒的)が主軸

第3部の受託企業調査では、言語対応に2つの動きがあります。英語対応力が成熟し、ブリッジSEに依存しない体制の兆しが出ている一方、日本語対応力は二極化し、日本語人材(N2以上)の希少性が高まっています。白書は言語対応力を「選定基準」から「戦略設計要素」へ、今後は日本語と英語の融合型体制へ向かうと展望しています。発注側では外国人エンジニアの活用がさらに進み、社内のグローバル化が加速しています。技術領域は、Web系・クラウド系が主軸で、クラウドはAWSが圧倒的でAzureが追随、モバイルはクロスプラットフォームが主流化、ERPなど業務系パッケージとレガシー技術は対応可能企業が限定される傾向です。当社もAWS認定11冠のクラウド・生成AIスペシャリストが在籍し、生成AIとAIコーディング支援を標準で使う体制です。ブリッジSEの役割はブリッジSEとはで解説しています。

オフショア開発企業の強みと弱み——強みはコミュニケーション能力、弱みは営業力とUI/UX・価格競争力

受託企業が自認する強みは「コミュニケーション能力」が引き続きトップで、営業力が新たに台頭しました。弱みは「営業力」が最大で、コミュニケーション能力とのギャップも続き、UI/UXと価格競争力の課題感も継続しています。発注側の課題(コミュニケーションと品質管理)と受託側の自己評価(強みはコミュニケーション)の間にあるギャップが、成功の分かれ道です。契約形態と体制を案件に合わせて設計し、日本語対応力を体制で確保する。これが数字から読める教訓です。

ベトナムIT業界の現状とIT企業の顔ぶれ——人材供給と日本との親和性、トップ10企業、業界が認める4つの課題

ベトナムIT業界の現状とIT企業で働くエンジニア

白書が示す「委託先1位」の裏側で、ベトナムのIT業界はどうなっているのでしょうか。この章では、業界の規模と強み、ベトナムソフトウェア・ITサービス協会(VINASA)が選出する「ベトナムIT企業トップ10」の顔ぶれ、業界自身が認める4つの課題と、その課題を当社がどう補っているかを整理します。企業の評価や順位付けはせず、公開情報の範囲で紹介します。

ベトナムIT業界の現状(表)

項目

現状(2025〜2026年時点の公開情報)

市場規模

ソフトウェアアウトソーシングは主要な輸出産業のひとつ。市場規模を示す公的統計を確認できないため、金額は掲載しない

人材供給

理工系大学とIT専門教育から毎年まとまった数の卒業生が出て、就業者の年齢層も若い。人数を示す公的統計を確認できないため、数値は掲載しない

コスト

日本国内より低い水準だが、単価は年々上昇している

日本との親和性

日本語学習者は164,495人(2024年度・国際交流基金「海外日本語教育機関調査」)。2006年からの日本のODAによるIT人材育成(HEDSPI)の卒業生が日本向け企業を多数創業

政策

政府のデジタル経済推進、外資IT企業への税制優遇、「Made in Vietnam 4.0」

地政学

政治的に安定し、通信インフラも整備

拠点の多極化

ハノイ(日本向けの主戦場)・ホーチミン(最大の経済都市)に加え、ダナン・フエなど地方都市に開発体制が広がり、SAPやSalesforceなど特定技術への専門化も進む

国策のIT教育と若い人口構成が供給を支え、政治的安定と親日性が日本企業との相性を作っています。単価が上がっても、必要な規模のチームを短期間で組める機動力が魅力です。当社の公開単価は実務3年目安で月額1,500USD(1USD=150円換算で約22.5万円の目安)で、当社調べで市場相場の約1/2です。

「ベトナムIT企業トップ10」(表)

「ベトナムIT企業トップ10」(前身: ベトナムIT企業トップ50+10社)は、VINASAが2014年から主催し、情報通信省・科学技術省などの専門家で構成する評価委員会が分野別に選出するプログラムです。2025年版のソフトウェア・ITアウトソーシング部門は次の10社です(五十音順ではなく公表順)。

企業

特徴(公開情報)

CMC Global

ベトナム最大級のICTグループCMC Corporationの子会社。AI・クラウド・SAP導入。日系・欧米系クライアント

FUJINET Systems

日本市場に特化。20年以上の実績。開発・検証業務

GMO-Z.com RUNSYSTEM

日本のGMOインターネットグループの一員。日本語対応、ブロックチェーン・FinTech

KMS Technology

米国資本。アジャイル開発・テスト自動化、英語対応

NashTech

英国Harvey Nash Groupの一部門。BPOと組み合わせたソリューション

NTQ Solution

医療・教育・金融に特化。DX支援・クラウド・IoT

Rikkeisoft

AI・IoT・DX支援に注力。日本法人を置き日本市場向けの体制を持つ

TMA Solutions

1997年設立の最古参の一つ。公式サイトでエンジニア4,000名規模と公表

VMO Holdings

モバイルアプリ・ゲーム開発。短期プロジェクトにも柔軟

VTI

AI・機械学習・ロボティクスに投資。日本市場がメイン

分野別では、ソフトウェア輸出部門にFPT Corporation・FPT Software・FPT ISなどFPTグループ各社、DXプラットフォームにFPT IS・One Mount・VinBigdata、DXサービスにViettel Solutions・VNPT・MobiFoneといった通信系大手が並びます。日本向けに特化した企業(FUJINET・GMO-Z.com RUNSYSTEM・VTI・Rikkeisoft)と、英語圏向けの外資系(KMS・NashTech)、ベトナム発の大手(CMC・FPT・TMA)で性格が分かれており、自社の規模と案件で見るべき層が違います。会社の比較の仕方はオフショア開発会社の選び方で7つのチェック項目として整理しました。

業界が直面する4つの課題(表)

課題

内容

1 エンジニア不足と離職率の高さ

急成長に供給が追いつかず、特に経験3年以上の人材の確保が難しく、離職率も高水準

2 品質管理・プロジェクトマネジメント

技術力はあるが、品質保証や長期の保守運用に課題。「報連相」の文化ギャップも残る

3 日本語・英語対応の限界

日本向け案件では日本語N1以上のエンジニアが慢性的に不足。語学力の底上げが必要

4 セキュリティ意識と法制度

個人情報保護法制や情報セキュリティ基準が欧米より遅れ、グローバル競争上のリスク

ベトナムIT業界の構造(国策・人材供給・企業の層)と業界が認める4つの課題、それを体制で補う方法

この4つは、ベトナムのIT企業自身が認めている課題です。白書の第2部で発注側の課題として「コミュニケーション力」と「品質管理」が上位に来るのと表裏の関係にあり、委託先を選ぶ際は「この4つをどう補っているか」を確かめる必要があります。

課題を体制で補う——当社の答え(人財DB・契約前面談・1か月単位の交代・日本人PMのレビュー)

当社(TALENTBASE VIETNAM)は、この4つの課題を体制で補う設計にしています。経験者不足と離職率に対しては、2,000名以上のIT人財データベースから要件に合う人財を直接アサインし、契約前にお客様と候補者が面談し、交代(リプレイスメント)を1か月単位で保証します。品質管理に対しては、日本人PMによる設計レビュー、Gitプルリクエストによるコードレビューの標準化、リリース前のダブルチェックを工程に組み込みます。日本語人材の不足に対しては、日本語N1〜N2相当の人財をデータベースから選び、日本人PMまたはブリッジSEをフロントに置く体制を選べるようにしています。セキュリティと法制度に対しては、契約と支払いを日本国内の法人と日本法準拠で行い、契約時にセキュリティ要件を確認します。業界の課題を知ったうえで、それを補う会社を選ぶ。これが、白書と業界データを読む意味。

白書と業界データから読む2026年の使い方——中小規模で始めて長期に、10社以上から日本語対応力と体制で選ぶ、当社の位置づけ

TALENTBASE VIETNAMの日本人PMとベトナム人エンジニアの体制

ここまでの数字を、実際の使い方に落とし込みます。この章では、白書と業界データから導ける2026年の使い方を4つに整理し、当社の位置づけをお伝えします。「安い国を探す」時代から、技術力・コミュニケーション品質・リスク管理を総合的に判断する時代へ完全に移行した、というのが白書の分析記事に共通する結論です。

2026年の使い方4つ: スモールスタートから拡張、長期運用を前提に契約形態と体制を設計、10社以上を同じ質問で比較、日本語対応力・実績・取引経験で選ぶ

第一に、スモールスタートから拡張することです。予算は1,000〜2,000万円の中規模が主流で、1億円以上の大型は姿を消しました。まず1〜2名や小さな機能で始め、成果と相性を見て増やす。白書も「初期はコミュニケーションコストが増え、短期では効率が出にくい」と指摘しており、導入期のコスト構造を織り込んで長期で回収する設計が要ります。第二に、長期運用を前提に契約形態と体制を設計することです。10年以上の継続が44%という数字は、オフショアが一過性の外注ではなく中長期の開発戦略になっていることを示します。要件が動くならラボ型、確定していれば請負、専門性と即応性ならSESと、契約形態を案件に合わせてください。

第三に、10社以上を同じ質問で比較することです。比較検討数の最多が10社以上になったのは、価格ではなく適合性で見極める段階に入ったからです。同じ質問(実装担当は誰か・再委託の有無・日本語窓口の水準・見積もりの内訳・交代と解約の条件)を全社に投げ、回答の具体性で比べてください。第四に、選定は白書が示す重視点(日本語対応力・開発実績・日本企業との取引経験)と、業界の4つの課題をどう補っているかで判断することです。会社の比較の仕方はオフショア開発会社の選び方、進め方の詳細はオフショア開発の進め方をご覧ください。

当社の位置づけ——ホーチミン、日本語体制を維持、1名から最短2週間、公開単価、契約前面談、事例

当社(TALENTBASE VIETNAM)は、2018年からホーチミンを拠点に約100社の開発体制を支援してきた日系企業で、第4章の企業分類で言えば「日本向けに特化した中堅」に当たります。白書が示す使い方に合わせ、1名から契約でき、打ち合わせ→人財データベースからのアサイン(約1週間)→候補者面談(約1週間)→開始の流れで最短2週間、増員は約1週間、交代は1か月単位です。体制は日本人PMまたはブリッジSEをフロントに置くパターンA(推奨)と、社内にPMがいる会社向けのエンジニアのみのパターンBで、単価は実務3年目安1,500USD(約22.5万円)から公開しています。当社調べで市場相場の約1/2で、白書の職種別平均より低い水準です。

事例では、介護記録SaaS「CareViewer」を日本語BrSE1名+エンジニア2名で従来の半分以下のコストで継続開発し、介護士マッチング「HELTEQ」をエンジニア4名で、FinTechのマッチングアプリをPM1名+エンジニア2名で構想段階から伴走して立ち上げています。3件とも、白書が示す「中小規模で始めて長期に使う」形です。

現在の体制と要件をお聞かせいただければ、白書の数字と業界の現状を踏まえて、ベトナムが向くかどうかの判断と、向く場合の体制・概算見積もりでお答えします。当社が合わない案件には、その旨も率直にお伝えします。

ベトナムオフショア開発の現状に関するよくある質問

ベトナムオフショア開発の現状に関する質問に答える担当者

ベトナムオフショア開発の現状と白書について、社内説明を準備する担当者から繰り返し聞かれる5つの質問に短く答えます。

Q1. オフショア開発白書はどこで読めますか

オフショア開発.com(株式会社テクノデジタル運営)の公式サイトから、名前とメールアドレスの登録で無料ダウンロードできます。2025年版は2026年1月21日に公開され、第1部(2025年の動向)・第2部(発注企業の実態調査)・第3部(オフショア開発企業の実態調査)の3部構成です。本記事の数字は同白書の公開値と読み解き記事を照合したもので、正確な引用は原本で確認してください。

Q2. ベトナムはまだオフショアの委託先1位ですか

1位です。白書2025年版の国別ランキングでベトナムは43%(前年42%)で首位を維持し、2位の中国21%、3位のインド14%を大きく引き離しています。中国は減少傾向で、東南アジアや新興国への分散化が進んでいます。

Q3. 単価は上がったのですか。削減効果はまだありますか

ベトナムの単価は微増で安定(プログラマー40.1万円、前年比+1.8%)しており、「日本の1/3」は過去のものです。ただし削減率は31〜40%が最多、41〜50%が次点で、「上がった/発注せず」は24%から3%に減りました。単価が上がっても、体制を正しく設計すれば3〜5割の削減が主流です。

Q4. ベトナムIT企業の大手にはどこがありますか

VINASAの「ベトナムIT企業トップ10」(2025年版)には、CMC Global・FUJINET・GMO-Z.com RUNSYSTEM・KMS・NashTech・NTQ・Rikkeisoft・TMA・VMO・VTIが選ばれています。ソフトウェア輸出部門にはFPTグループ各社、DX部門にはViettel・VNPTなど通信系大手が並びます。日本向け特化・外資系・ベトナム発大手で性格が分かれ、自社の規模で見る層が変わります。

Q5. 中小企業でもベトナムのオフショアは使えますか

使えます。白書2025年版では依頼企業の主役が中小企業へ回帰し、予算は1,000〜2,000万円の中規模が最多です。1名から契約できる会社を選び、ラボ型で小さく始めて3か月で拡張を判断する形が、白書が示す「スモールスタートからの拡張」に合った使い方。

まとめ: ベトナムは「安い国」ではなく「層が厚く課題も明確な開発パートナー市場」——白書の数字で現状を押さえ、課題を体制で補う会社を選ぶ

オフショア開発白書2025年版(2026年1月公開)が示すベトナムオフショア開発の現状は、「安い外注先」から「中小規模で始めて長期に使う開発パートナー」への移行です。委託先国はベトナム43%で1位(前年42%)、検討理由の1位は「リソース確保」、予算は1,000〜2,000万円の中規模が最多で1億円以上はゼロ、活用期間10年以上が44%、削減率は31〜40%が最多で「上がった/発注せず」は3%に減少、比較検討は10社以上が最多です。単価はベトナムが微増で安定し、中国は+31.3%と高騰、インド・フィリピンは二桁下落と二極化しています。

案件は業務系Webが首位、AIと組み込みが伸長、契約はラボ型が主流でSESが急伸、体制では日本語人材が二極化して希少性が上がり、英語対応と外国人エンジニア活用が進んでいます。ベトナムIT業界は国策のIT教育と若い人口構成、政治的安定を背景に層が厚く、VINASAの「ベトナムIT企業トップ10」にはCMC Global・TMA・NashTech・Rikkeisoft・VTIなどが並びますが、経験者不足と離職率・品質管理・日本語N1人材の不足・セキュリティ法制という4つの課題を業界自身が認めています。

2026年の使い方は、スモールスタートから拡張し、長期運用を前提に契約形態と体制を設計し、10社以上を同じ質問で比較し、日本語対応力・実績・取引経験と「4つの課題をどう補っているか」で選ぶことです。当社はホーチミンで日本語体制を維持し、人財データベースからの直接アサイン・契約前面談・1か月単位の交代・日本人PMのレビューで課題を補い、1名から最短2週間・公開単価(実務3年目安1,500USD=約22.5万円)で始められます。国別の理由と費用はベトナムオフショア開発、会社の比較はオフショア開発会社の選び方もあわせてご覧ください。現在の体制と要件をお聞かせいただければ、白書の数字を踏まえて概算見積もりでお答えします。

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