「オフショア開発は安いと聞くが、実際いくらなのか」「ベトナムとフィリピン、インドはどう違うのか」——検討を始めた企業がまず突き当たるのが、単価の不透明さです。多くのオフショア開発会社は料金を非公開にしており、相見積もりを取って初めて相場感がつかめる、というのが実情です。
先にお伝えしたいのは、2026年時点の相場は、かつて言われたような「激安」の水準ではないということです。人気6カ国のプログラマー単価は1人月あたり約27万〜58万円、ベトナムは約40万円で、円安と現地の賃金上昇により、かつての激安イメージは過去のものになりました。それでもオフショア開発に意味があるのは、見積もりの差の大半が単価ではなく、中間マージンと体制の組み方で生まれるからです。
この記事では、ベトナムの職種・経験年数別の単価を当社の実際の提供単価とあわせて公開し、2026年版の調査に基づく6カ国×職種別の単価比較(フィリピン・インド・中国・ミャンマー・バングラデシュ)、費用の内訳と隠れコスト、国内開発との比較、そして見積もりが会社によって2倍違う理由(中間マージンの仕組み)と費用を抑える3つのチェックポイントを整理します。
私は人材業界の出身で、2018年からホーチミンで約100社の開発体制を支援してきました。当社が職種別の単価を公開できるのは、グループの人材紹介事業が持つ2,000名以上のIT人財データベースから直接アサインしているためで、相場の約1/2という水準にも根拠があります。相場表の数字と当社の単価を並べて、自社の予算の物差しにしてください。
読み終えるころには、国別・職種別の相場を出典付きで押さえ、見積書の内訳を読み、自社の案件でいくらになるかを体制込みで概算できるようになっているはずです。まずはベトナムの職種別単価から見ていきましょう。
目次
- ベトナムオフショア開発の職種別単価相場
- 結論: ベトナムのプログラマーは約40万円が相場。かつての「激安」イメージは過去のもの
- 職種・経験年数別の単価表(市場相場と当社単価)
- ブリッジSE・PMの単価と、チーム総額を左右する理由
- 単価は「人月単価×人数×期間」の土台。単一の数字で予算を組まない
- 国別オフショア開発単価の比較
- 6カ国×職種別の人月単価(表)と前年比
- フィリピン(PG約37万円): 英語が公用語、時差1時間、BPOとの併用に向く
- インド(PG約37.5万円): 世界トップクラスの技術力、AI/ML・大規模に強い、英語前提で時差3.5時間
- 中国・ミャンマー・バングラデシュの特徴と、円安が円建て単価に与える影響
- 単価差が縮んだ2026年、国は「言語・時差・得意領域」で選ぶ
- オフショア開発費用の内訳
- 見積書の3つの構成要素(人月費用・BrSE/PM費用・管理費)と最小構成の例
- 隠れコスト(表): ツール、出張、日本側のレビュー・受入テスト工数、為替
- 国内開発との比較
- 小規模・短期では価格優位が出にくい
- 同じベトナムなのに見積もりが2倍違う理由と、費用を抑える3つのチェックポイント
- 見積もりの差の正体は中間マージン
- チェック1: 単価の根拠を確認する / チェック2: 体制の柔軟性を確認する / チェック3: ラボ型と請負型を使い分ける
- 安さだけで選ぶと失敗する
- オフショア開発の単価・費用に関するよくある質問
- Q1. ベトナムはまだ安いですか?
- Q2. フィリピンとベトナム、どちらを選ぶべきですか?
- Q3. インドはどんな案件に向いていますか?
- Q4. ラボ型の月額はいくらから始められますか?
- Q5. 見積もりで必ず確認すべき項目は?
- まとめ: オフショア開発の単価は6カ国×職種別で押さえ、内訳と中間マージンまで読んで総額で判断する
ベトナムオフショア開発の職種別単価相場——市場相場と当社の提供単価(2026年時点)

オフショア開発の費用は「人月単価×人数×期間」で決まります。この章では、ベトナムの職種・経験年数別の月額単価の目安を、当社の実際の提供単価とあわせて公開します。2026年時点の注意点として、円安と現地の賃金上昇で、かつての「激安」というイメージが実態と合わなくなっている点にも触れます。
結論: ベトナムのプログラマーは約40万円が相場。かつての「激安」イメージは過去のもの
オフショア開発.comが2026年に公表した調査(オフショア開発白書2025年版(オフショア開発.com、2026年9月21日確認))では、ベトナムのプログラマーの人月単価は40.1万円、シニアエンジニアは50.0万円、ブリッジSEは59.0万円、PMは71.4万円です。当社が公開している単価は実務3年目安で1,500USD(約22.5万円/月、1USD=150円換算の目安)で、これは相場の約1/2(当社調べ)にあたります。円安が定着し、ベトナム国内の賃金も上がり続けています。ジェトロの「2025年度 海外進出日系企業実態調査」ではベトナムの2026年のベースアップ率が5.5%と見込まれ、最低賃金も政令293/2025/ND-CPにより2026年1月から平均7.2%引き上げられました。かつての「激安」というイメージは、もう実態と合いません。
だからこそ、単価の高低より「その単価に誰が含まれ、どんな体制で、何社が間に入っているか」で見積もりを読むことが要点になります。当社が市場相場の約1/2を提示できる理由も、この章の最後と第4章で説明します。
職種・経験年数別の単価表(市場相場と当社単価)
ロール | 一般的な市場相場 | TALENTBASEの単価 |
|---|---|---|
エンジニア(実務3年目安) | 約45万円(3,000 USD)/月 | 約22.5万円(1,500 USD)/月 |
エンジニア(実務5年目安) | 約60万円(4,000 USD)/月 | 約30万円(2,000 USD)/月 |
エンジニア(実務10年・シニア目安) | 約75〜90万円(5,000〜6,000 USD)/月 | 約45万円(3,000 USD)/月 |
ブリッジSE(実務5年以上・日本語堪能) | 約75〜90万円(5,000〜6,000 USD)/月 | 約45万円(3,000 USD)/月 |
市場相場は当社調べで、金額は月額(1人月)の参考値です。体制やスキルスタックにより変動し、円表記は1USD=150円での換算目安です。白書の数字(プログラマー40.1万円)と当社調べの市場相場(実務3年で約45万円)は、経験年数の切り方が違うためレンジが少しずれますが、いずれも「ベトナムのエンジニアは40万円台」という同じ水準を示しています。
ブリッジSE・PMの単価と、チーム総額を左右する理由
チーム総額を左右するのは、プログラマーの単価ではなくブリッジSEとPMの単価です。どの国でもこの2職種にはプログラマーを大きく上回る単価が設定されています。後述の6カ国比較表(オフショア開発白書2025年版)で計算すると、ブリッジSEの単価はプログラマーの1.3〜2.4倍(中国1.3倍、ベトナム1.5倍、バングラデシュ2.4倍)です。日本語と現地語と開発知識の3つを同時に持つ人材は母数が少なく、2026年時点では上流工程の経験を持ち日本語で顧客対応できる人材の確保がさらに難しくなっています。
コストを削りたい発注者が最初に減らそうとするのがこのブリッジSEの工数ですが、ここを削ると仕様の伝達精度が落ち、手戻りという形で戻ってきます。設計書と異なる成果物が納品されるトラブルの多くは、ブリッジSEとの連携不足が原因です。ブリッジSEは削れるコストではなく、手戻りを防ぐ保険だと考えてください。
単価は「人月単価×人数×期間」の土台。単一の数字で予算を組まない
人月単価は同じ国でも職種とスキルで大きく変わり、ベトナムではプログラマー40.1万円に対しPMは71.4万円と1.8倍の差があります。「ベトナムは40万円」と単一の数字で予算を組むと必ず不足します。実際はシニアエンジニア、ブリッジSE、PMを含めたチーム編成になるため、概算はチーム構成を決めてから単価を掛け合わせます。では、ベトナム以外の国はどうなのでしょうか。次章で6カ国を同じ軸で比べます。
国別オフショア開発単価の比較——ベトナム・インド・フィリピン・中国・ミャンマー・バングラデシュ(2026年版)

オフショア開発の単価は、国と職種の組み合わせで2倍以上変わります。この章では、オフショア開発.comの2026年版調査(オフショア開発白書2025年版に基づく)を軸に、人気6カ国の職種別単価と前年比、各国の特徴と向き不向きを整理します。国選びで見るべきは単価の絶対額ではなく、前年比の動きと、言語・時差・得意領域です。
6カ国×職種別の人月単価(表)と前年比——インド・フィリピンは下落、中国は上昇、ベトナムは横ばい
国 | プログラマー | シニアエンジニア | ブリッジSE | PM |
|---|---|---|---|---|
ベトナム | 40.1万円(+1.8%) | 50.0万円(+3.5%) | 59.0万円(±0%) | 71.4万円(+2.0%) |
インド | 37.5万円(-29.6%) | 45.0万円(-27.1%) | 60.0万円(-13.3%) | 67.5万円(-12.9%) |
フィリピン | 37.2万円(-13.5%) | 47.5万円(-14.4%) | 60.5万円(-17.8%) | 63.5万円(-18.8%) |
中国 | 58.3万円(+31.3%) | 71.7万円(+23.0%) | 75.8万円(+16.6%) | 84.6万円(+12.4%) |
ミャンマー | 27.5万円(+2.2%) | 40.0万円(-4.5%) | 40.0万円(-28.1%) | 57.5万円(-14.1%) |
バングラデシュ | 33.8万円(-3.4%) | 52.5万円(+23.5%) | 82.5万円(+3.1%) | 72.5万円(-3.3%) |

出典はオフショア開発.com「【2026年最新版】人気6カ国の単価比較」(オフショア開発白書2025年版、1人月あたり、括弧内は昨対比)です。プログラマー単価は27.5万〜58.3万円のレンジで、最安のミャンマーと最高の中国では2.1倍の開きがあります。6カ国のプログラマー平均は34万円で、2024年の45.3万円から約11万円下がりました。主因はインドとフィリピンの下落で、エンジニア供給の増加、価格競争の激化、為替・経済要因が挙げられています。
フィリピン(PG約37万円): 英語が公用語、時差1時間、BPOとの併用に向く
フィリピンのプログラマー単価は37.2万円で、前年比-13.5%と下がりました。最大の特徴は英語力の高さで、英語が公用語のため英語ベースの開発体制を組みやすく、欧米企業からの委託も多い国です。日本との時差は1時間で、BPO(コールセンターなど)と開発を組み合わせたい案件との相性がよいとされます。一方で日本語対応はやや難しく、人材の流動性(離職率)が高い点は警戒が必要です。「将来的に海外展開を視野に入れている」「英語ドキュメントベースで進めたい」案件に向きます。
インド(PG約37.5万円): 世界トップクラスの技術力、AI/ML・大規模に強い、英語前提で時差3.5時間
インドは2026年に単価が大きく下がり、プログラマーは前年比-29.6%で6カ国最大の下落幅です。結果として、37.5万円という単価で世界トップクラスの技術力にアクセスできる状態になっています。AI・機械学習、大規模システム、金融系のような高度な領域で選択肢になり、CMMIレベル5取得企業も多いとされます。ただし日本語対応は基本的に期待できず、英語でのやり取りが前提で時差は3.5時間です。自社に英語で仕様を伝えられる人材がいるかが判断の分かれ目で、いない場合はブリッジSEへの依存度が上がりその分のコストが乗ります。
中国・ミャンマー・バングラデシュの特徴と、円安が円建て単価に与える影響
中国は6カ国で最も単価が高く、プログラマー58.3万円・前年比+31.3%と上昇率も最大です。日本語対応力とマネジメント品質は高い一方、国内の中堅エンジニアの下限と大きく変わらない水準で、コスト削減を主目的に選ぶ国ではなくなっています。法規制によるデータ持ち出し制限などのカントリーリスクも確認が要ります。ミャンマーはプログラマー27.5万円と最安で、ブリッジSEも40.0万円と突出して安く小規模開発の総額を抑えやすい反面、政治情勢の確認が必須です。バングラデシュはプログラマー33.8万円と安い一方、ブリッジSEが82.5万円と6カ国最高で、日本語人材の希少性が価格に表れています。実装単価が安くても間に入る日本語人材が高ければチーム総額は逆転する、というコスト構造の典型です。
円建ての単価は現地の給与水準だけでなく為替にも左右されます。2020年代に入って円安が進み、同じ現地給与でも円で払う金額は自動的に増えています。ドル建て契約なら為替条項を、円建て契約ならその分の上乗せの有無を、契約前に確認してください。
単価差が縮んだ2026年、国は「言語・時差・得意領域」で選ぶ
インドとフィリピンの下落で、ベトナム・インド・フィリピンのプログラマー単価は37〜40万円とほぼ並びました。単価差が縮んだ分、国を選ぶ軸は言語・時差・得意領域に移っています。日本語で細かく詰めたい案件で対日実績と時差2時間を重視するならベトナム、英語ベースでAI/MLや大規模開発ならインド、英語圏向けやBPO併用ならフィリピン、という切り分けです。判断がつかない場合は、まずベトナムで小規模のパイロットから始める、というのが業界で共有されている進め方です。安い国を選んでも総額が安くなるとは限らない。この教訓を持って、次章で費用の内訳と隠れコストを見ていきます。
オフショア開発費用の内訳——人月費用・BrSE/PM費用・管理費と、見落としがちな隠れコスト

単価表で全体感をつかんだら、次は見積書の内訳です。オフショア開発の費用は人月費用を土台に、ブリッジSE・PMの費用と管理費が加わり、さらに見積書に現れにくい隠れコストがあります。この章では3つの構成要素、隠れコストの表、国内開発との比較を整理し、「単価差だけを見ると判断を誤る。体制を足すと小規模では国内と並ぶ」という現実をお伝えします。
見積書の3つの構成要素(人月費用・BrSE/PM費用・管理費)と最小構成の例
見積書で確認すべき費用の構成要素は主に3つです。第一に開発エンジニアの人月費用で、体制の中心となる費用です。経験年数と技術領域で単価が変わります。第二にブリッジSE・PMの費用で、日本語での仕様調整と進捗管理を担う要員の費用です。コミュニケーション品質を左右するため、削りすぎは失敗のもとです。第三に管理費・諸経費で、会社によって「一式」で乗ってくる部分です。ここが不透明な会社は要注意です。
たとえば当社の場合、日本人PMがフロントに立つ2〜3人月の最小構成で月額約80万円からが目安です。国内で中堅エンジニアを1名確保する予算と同じ水準で、管理役を含めた小さなチームが持てる計算になります。国内で同規模の開発チームを組む場合と比べて、大幅にコストを抑えられます。
隠れコスト(表): ツール、出張、日本側のレビュー・受入テスト工数、為替
隠れコスト | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
ブリッジSEの上乗せ | 通常の開発者より高い | 日本語対応の分。削ると手戻りで戻ってくる |
コミュニケーション・管理ツール | ツールと利用人数に応じた月額 | タスク管理・ソースコード管理・デザイン共有 |
出張費 | 渡航先と回数による | キックオフと重要なマイルストーン |
日本側のレビュー・受入テスト工数 | 全体の10〜15%程度 | 仕様の説明、レビュー、進捗確認に割く自社人員の時間 |
為替リスク | ドル建て契約の場合 | 円安で円換算の費用が膨らむ |
これらは総額に対して数%から1割強ですが、予算に組み込んでいないと確実に超過します。プロジェクト予算とは別枠で諸経費を確保しておくのが安全です。これらの隠れコストを含めても、開発規模が大きく期間が長い案件では国内開発比で4〜6割の削減が実現できるとされる一方、次に示すとおり小規模では優位が消えます。
国内開発との比較——単価差だけで判断しない。BrSEを足すと小規模では並ぶ
国内エンジニアの経験年数別の人月単価については、公的統計も業界団体の一次調査も確認できませんでした。民間の解説記事が掲げる金額は各社が独自に集計したもので原典がないため、本稿では国内単価の目安を示しません。比較するときは、ベトナム側のプログラマー40.1万円・ブリッジSE59.0万円(オフショア開発白書2025年版)を土台に、自社が国内ベンダーから実際に受け取っている見積もりの単価と突き合わせてください。「半額になる」という期待で計画を立てると、ほぼ確実に想定と乖離します。
重要なのは、単価差そのものより体制込みの総額です。3人のチームにブリッジSEを1名加えれば、その月額(白書ベースで59.0万円)がそのまま上乗せされます。人数が少なく期間が短いほどこの固定的な上乗せの比重が大きくなり、小規模かつ短期のプロジェクトではオフショアの価格優位性はほとんど出ません。効いてくるのは、開発規模が大きく、期間が長く、ブリッジSEのコストを人数で割れる案件です。当社の公開単価(実務3年目安1,500USD=約22.5万円/月、1USD=150円換算の目安)は相場の約1/2(当社調べ)ですが、構造は同じで、体制込みの総額で比べることに変わりはありません。
小規模・短期では価格優位が出にくい
マネジメントコスト(ブリッジSE・PM)は固定的に発生するため、開発規模が小さい案件では追加コストが削減効果を上回り、国内発注の方が安く済むケースがあります。「とにかく安いから」という理由でオフショアを選ぶのは、小規模案件では特に危険です。逆に、継続的な開発量がある案件、繁忙期に増員したい案件、専属チームを長く持ちたい案件では、単価差が積み上がって大きな差になります。では、同じベトナムの同じ体制で、なぜ見積もりが2倍も違うのでしょうか。
同じベトナムなのに見積もりが2倍違う理由と、費用を抑える3つのチェックポイント

相見積もりを取ると、同じ体制なのに金額が大きく異なることがあります。主な理由は中間マージンの構造です。この章では差の正体を要約し、当社が単価を公開できる理由と、費用を抑える3つのチェックポイント、削ってよい費用と削ってはいけない費用を整理します。
見積もりの差の正体は中間マージン——受注後に人を集める会社と、直接アサインできる会社
オフショア開発会社の多くは、案件を受注してから人材を集めます。自社にエンジニアを抱えていない場合、現地の協力会社や人材紹介経由でアサインするため、その分の紹介料・仲介マージンが単価に上乗せされます。多重下請けに近い構造になっている場合、エンドの発注企業が払う単価とエンジニア本人の受け取りの差は大きく開きます。各階層で15〜20%が差し引かれると置いた当社の試算では、3次請けの実作業者に届くのは50〜60%です(公開された統計はなく、実測値ではありません)。
逆に、自社の人材データベースから直接アサインできる会社は、この中間コストが発生しません。当社が相場の約1/2の単価を提示できるのも、グループの人材紹介事業が持つ2,000名以上のIT人財データベースから直接アサインしているためです。人材業界出身の私が相談を受ける中で多いのは「同じ体制なのに見積もりが2倍違う」というもので、内訳を聞くと管理費が一式で実装は再委託というケースが目立ちます。中間マージンの仕組みと見抜く質問はオフショア開発の中間マージンで詳しく解説しています。
チェック1: 単価の根拠を確認する / チェック2: 体制の柔軟性を確認する / チェック3: ラボ型と請負型を使い分ける
- 単価の根拠を確認する: 職種別単価を開示できるか、管理費の内訳を説明できるかを確認しましょう。開示を渋る会社は中間マージンが厚い可能性があります。あわせて「実装を担当するのは社員か協力会社か」「何次まで入るか」を聞けば、商流の深さがわかります。
- 体制の柔軟性を確認する: 1名からのスモールスタートや、増減・交代の条件を確認すると、失敗時のリスクを抑えられます。当社は最短2週間で開始し、増員は最短1週間、合わなければ1か月単位のリプレイスメント保証です。
- ラボ型と請負型を使い分ける: 要件が固まりきっていない段階は月額固定のラボ型、仕様と納期が明確なら請負型が効率的です。ラボ型は継続的な開発で単価差が積み上がり、請負型は予算を確定できます。なお、契約形態についての本記事の記述は一般的な整理であり、法的助言ではありません。個別の契約の判断は弁護士にご確認ください。契約の違いはラボ型開発とSESの違いをご覧ください。

安さだけで選ぶと失敗する——削ってよい費用と削ってはいけない費用
費用を抑えるために削ってよいのは、機能の範囲(MVPで始めて段階的に広げる)、開発期間(要件を固めて短くする)、そして中間マージン(商流を短くする)です。削ってはいけないのは、要件定義とブリッジSE、そしてテストとレビューの工程です。設計費をわずかに削った結果、手戻りでその何倍もの費用がかかるという逆転は珍しくありません。極端に安い見積もりは、経験の浅い要員、テスト工程の省略、PMやブリッジSEの不在、劣悪な再委託先のいずれかで安くなっていることがあります。失敗の典型パターンはオフショア開発の失敗パターンで整理しています。
自社の要件でいくらになるかは、体制を仮組みして概算するのが最も早く正確です。現在の外注単価と要件をお聞かせください。同等品質でどこまで下げられるかを、概算見積もりでお答えします。
オフショア開発の単価・費用に関するよくある質問

オフショア開発の単価と費用について、ベトナムはまだ安いのか、フィリピンやインドとの使い分け、ラボ型の月額、見積もりの確認項目など、相談の場でよく受ける質問を5つまとめました。予算取りと相見積もりの前にご確認ください。
Q1. ベトナムはまだ安いですか?
2026年時点でプログラマー約40万円です。国内のエンジニア単価には公開された一次統計がないため「国内の何分の一」という形では示しませんが、継続的な開発量がある案件では単価差が積み上がり、十分なメリットがあります。当社は直接アサインで実務3年目安22.5万円と、市場相場をさらに下回ります。
Q2. フィリピンとベトナム、どちらを選ぶべきですか?
単価はほぼ同水準(PG約37〜40万円)です。英語ベースで進めたい、BPOと組み合わせたいならフィリピン、日本語で細かく詰めたい、対日実績と時差2時間を重視するならベトナムが向きます。
Q3. インドはどんな案件に向いていますか?
AI・機械学習、大規模システム、金融系など高度な技術領域です。2026年は単価が大きく下がりましたが、英語前提で時差3.5時間のため、自社に英語で仕様を伝えられる人材がいることが条件です。
Q4. ラボ型の月額はいくらから始められますか?
当社では日本人PMがフロントに立つ2〜3人月の最小構成で月額約80万円からです。1名からのスモールスタートにも対応し、最短2週間で開始できます。
Q5. 見積もりで必ず確認すべき項目は?
職種別の単価と人月数、管理費の内訳、実装担当者(社員か協力会社か)、再委託の有無、追加費用の条件、契約通貨と為替の扱い、日本側の管理工数を含めた総額。この7点が揃えば見積もりは同じ条件で比較できる。
まとめ: オフショア開発の単価は6カ国×職種別で押さえ、内訳と中間マージンまで読んで総額で判断する
- ベトナムオフショアの単価目安は、プログラマーで約40万円(2026年版調査)。当社はエンジニア1,500〜3,000USD/月(実務3年目安で約22.5万円)で、市場相場の約1/2。かつての「激安」イメージは過去のもの
- 人気6カ国のプログラマー単価は約27万〜58万円。2026年はインド(-29.6%)・フィリピン(-13.5%)が下落、中国(+31.3%)が上昇、ベトナムは横ばい。単価差が縮んだ分、国は言語・時差・得意領域で選ぶ
- 費用は人月費用にBrSE・PM費用、管理費、隠れコスト(ツール・出張・日本側のレビュー工数・為替)を足した総額で見る。単価差だけで判断せず、BrSEを足すと小規模・短期では国内と並ぶことを前提に置く
- 見積もりの差は中間マージンの構造で生まれる。単価の根拠を開示できる会社を選び、体制の柔軟性を確認し、ラボ型と請負型を使い分ける。最小構成なら日本人PM付きで月額約80万円〜
国内の単価との比較はエンジニア単価の相場もあわせてご覧ください。自社の要件でいくらになるかは、体制を仮組みして概算するのが最も早く正確です。無料相談では、現在の外注単価と要件をお聞きしたうえで、同等品質でどこまで下げられるかを概算見積もりでお答えしています。