【2026年版】EOR(雇用代行)サービスの種類と比較|失敗しない選び方

2026.09.13|EOR・雇用代行|文: 中元 亨

現地法人を持たずに海外の人材を雇うためにEOR(雇用代行)を使うと決めた担当者なら、 「EORサービスは種類が多く、料金も横並びで違いが分からない」 「日本語で相談できて、ベトナムのIT人材に強い会社はどこか」 「採用から任せられるのか、雇用管理だけなのか」 ——このような疑問をお持ちではないでしょうか。

EOR(雇用代行)サービスは、グローバル一元化型・日本語対応/アジア特化型・採用支援付き/IT特化型の3つに分かれ、料金ではなく「雇いたい国と職種」「採用まで頼むか」「日本語・日本法人で契約できるか」で選ぶのが、失敗しない順番です。

3つの種類と選定の軸が分かれば、大手か小規模かで迷わず、自社の目的に合う事業者を2〜3社に絞り込み、総額と契約条件を比べたうえで問い合わせができるようになります。

この記事では、EOR(雇用代行)サービスの選定を進めたい方に向けて、

  • EORサービスの3つの種類と採用代行(RPO)との違い
  • 主要サービスの比較表(料金帯・対応国・日本語・採用支援)
  • 料金の見方——手数料・給与・法定費用の構造
  • 選び方の5つの軸と目的別のおすすめ
  • 契約前のチェックリストとベトナムでの総額例

上記について、2018年からホーチミンで日系企業約100社の人材紹介に携わり、現在はベトナムのIT人材に特化したEORサービスを提供する当社の実務経験を交えながら解説しています。

社内で説明できる比較の土台が揃いますので、ぜひ参考にしてください。

目次
  1. EOR(雇用代行)サービスとは
  2. EORサービスに依頼できること(要約)
  3. 種類1: グローバル一元化型
  4. 種類2: 日本語対応・アジア特化型
  5. 種類3: 採用支援付き・IT特化型
  6. 主要EORサービスの比較表【2026年】
  7. 比較表(2026年9月時点・各社公開情報)
  8. 表の見方——手数料の差より「型」の差
  9. ブランド改称・統合に注意
  10. EORサービスの料金の見方
  11. 総額=給与+法定費用+手数料
  12. 月額固定型と給与比率型の違い
  13. 見積もりで確認する隠れコスト
  14. EORサービスの選び方
  15. 軸1: 雇いたい国と職種に対応しているか
  16. 軸2: 自社実体型かパートナー型か
  17. 軸3: 採用支援の有無
  18. 軸4: 日本語サポートと日本法人契約
  19. 軸5: 料金の透明性と最低契約期間
  20. 目的別のおすすめ早見表
  21. 採用代行(RPO)・人材紹介・PEO・ラボ型開発との違い
  22. 「人を探す」段階のサービス
  23. 「雇用後の管理」のサービス
  24. ラボ型開発(業務委託)との使い分け
  25. 契約前のチェックリストとベトナムでエンジニアを1名雇う場合の総額例
  26. 契約前に確認する8項目
  27. ベトナムでエンジニア1名の月額例(2026年時点)
  28. 当社のEORサービスの位置づけ
  29. 【FAQ】EOR(雇用代行)サービスに関するよくある質問
  30. 雇用代行と採用代行は何が違いますか?
  31. 1名からでも利用できますか?
  32. グローバル大手と日本の事業者はどちらがよいですか?
  33. ラボ型開発で稼働中のメンバーをEORに切り替えられますか?
  34. 料金は月額いくらが目安ですか?
  35. まとめ: EORサービスは料金ではなく「国・職種・採用支援・日本語」で選ぶ

EOR(雇用代行)サービスとは——3つの種類と「採用代行」との違い

海外人材を現地法人なしで雇うEORサービスの利用イメージ

「雇用代行で検索したら、採用代行の記事ばかり出てきた」——当社への問い合わせでも、この混同から話が始まることが少なくありません。

EOR(Employer of Record・雇用代行)サービスは、企業に代わって海外の現地で法律上の雇用主となり、雇用契約・給与計算・税金・社会保険の手続きを担うサービスです。

採用代行(RPO)が「人を探す活動」の代行であるのに対し、EORは「雇う機能」の代行であり、まったく別のサービスです。

この章では依頼できることを要約したうえで、事業者を3つの種類に分けて整理します。

EORサービスに依頼できること(要約)

  • 現地法に沿った雇用契約の締結:試用期間・有期/無期・解雇手続きを現地法に合わせる
  • 給与計算・支払い・税務手続き:現地通貨での支払い、源泉徴収、申告
  • 社会保険・福利厚生の管理:加入手続きと法定給付
  • 入社・退職手続き:オンボーディングから退職金計算まで
  • ビザ・就労許可の支援:外国籍人材や赴任者の許可申請

日々の業務指示・目標設定・人事評価は依頼企業が行います。

仕組みの詳細と導入の流れはEOR(雇用代行)とはで解説しているので、本記事では事業者の違いに絞ります。

種類1: グローバル一元化型——多国籍の従業員を1つの基盤で管理

DeelやRemote、G-Pに代表される、90〜180か国規模に対応するプラットフォーム型です。

複数の国の従業員・業務委託者を1つの画面で管理でき、法令の自動適用や一括の給与支払いが強みです。

すでに複数国で人を雇っている企業、これから対象国を増やす企業に向きます。

一方で、人材を探す機能は原則として含まれず、日本語サポートの範囲も事業者によって差があります。

種類2: 日本語対応・アジア特化型——日本人担当者の伴走

GoGlobalやLink Complianceのように、アジア圏に自社拠点を持ち、日本企業向けに日本語で伴走する型です。

初めての海外雇用で、外国語でのやり取りに不安がある企業、非IT職種(営業サポート・購買など)を1〜2名雇いたい企業に向きます。

種類3: 採用支援付き・IT特化型——候補者探しから雇用まで

PLUS TALENTやAnidayのように、人材紹介・ヘッドハンティングとEORを一体で提供する型です。

たとえば当社のEORサービスは、ベトナムのIT人材に特化し、グループの人材紹介事業が持つ人財データベースから候補者を選び、当社が法律上の雇用主となる形です。

候補者がまだ決まっていない企業、エンジニアなど専門職を特定の国で採用したい企業に向きます。

比較表を見る前に、自社がどの種類を必要としているかを決める、というのが出発点です。

EOR(雇用代行)サービスの3つの種類と向いている企業

主要EORサービスの比較表【2026年】——料金帯・対応国・日本語・採用支援

主要EORサービスの料金帯と対応国を比較する担当者

「料金がどこも似ていて、差が分からない」——その感覚は正しく、料金を公開している主要サービスの手数料は月額199〜699USD(約3〜10.5万円 / 1USD=150円換算の目安)の幅に収まります。

差が出るのは、対応国・提供モデル(自社実体型かパートナー型か)・日本語サポート・採用支援の有無です。

比較表(2026年9月時点・各社公開情報)

サービス

手数料(月額/1名)

対応国・拠点

日本語

採用支援

種類・特徴

Deel

599USD

130か国以上

日本語サイトあり

なし(契約者管理あり)

グローバル一元化型。対応国が広い

Remote

599〜699USD(国内表記 月額10.5万円)

90か国以上・100%自社実体

日本語サイトあり

なし

グローバル一元化型。IP保護条項が標準

G-P(Globalization Partners)

599USD〜/相談制

180か国規模

一部

なし

グローバル一元化型。老舗・コンプライアンス重視

Oyster

699USD

120か国以上

英語中心

なし

グローバル一元化型。B Corp認証

Remofirst

199USD〜

185か国以上

英語中心

なし

業界最安級・シンプル

GoGlobal

要問い合わせ

140か国以上・80か国以上に自社拠点

日本人スタッフが伴走

人材紹介あり

日本語対応・アジア特化型

Link Compliance

要問い合わせ

アジア中心

日本法人あり

日本語対応型。初期費用ゼロ・最短48時間で稼働

PLUS TALENT

要問い合わせ

ミャンマー・ベトナム・バングラデシュ

日本語

人材DBあり

採用支援付き型。現地オフィス提供

Aniday

400USD〜

98か国以上

日本語相談可

ヘッドハンティング(成功報酬)

採用支援付き型。5万名超のヘッドハンター網

TALENTBASE VIETNAM(当社)

要問い合わせ

ベトナム(IT人材特化)

日本人COO・日本語

2,000名以上のIT人財DB

採用支援付き・IT特化型。日本法人契約の選択肢

※手数料はEORのプラットフォーム手数料で、給与と現地の法定費用は別途。円換算は1USD=150円の目安。Deel・Remote・Oyster・Remofirstの金額と対応国は各社の公式料金ページ(2026年9月21日確認)、その他はアスピック(2026年9月3日更新)および各社公式サイトによります。料金・対応国・名称は変わるため、最新は各社で確認してください。

表の見方——手数料の差より「型」の差

グローバル型の手数料は599〜699USDで横並びです。

見るべきは、雇う国を自社の現地法人で対応する「自社実体型」か、現地パートナー経由の「パートナー型」かです。

自社実体型は監査証跡が明確でパートナーの破綻や条件変更のリスクを避けやすく、パートナー型は対応国を広げやすい反面、実際の雇用法人がどこかを確認する必要があります。

人材紹介の仕事で日系企業約100社と付き合ってきましたが、「安い事業者を選んだら、雇用法人が聞いていた会社と違った」というトラブルは、この確認を省いた場合に起きます。

ブランド改称・統合に注意

事業者の社名やブランドは統合・改称で変わることがあります。比較表を作るときは、社名の変更がないかを各社の公式サイトで確認してください。

比較記事の情報が古いと、名称や提供体制が現状と違うことがあります。

契約前には、提供会社の正式名称と雇用法人を必ず確認してください。

表の数値は時点情報であり、そのまま見積もりに使うのは失敗のもとです。

EORサービスの料金の見方——手数料・給与・法定費用の構造

EORの総額を給与・法定費用・手数料に分けて計算する手元

「手数料が安い会社を選べば、総額も安くなるのでは」——そう考えて最安の事業者を選ぶのは、失敗のもとです。

EORの総額は、手数料ではなく「雇う国の給与と法定費用」でほぼ決まります。

料金は構造で見る、というのが当社の持論です。

総額=給与+法定費用+手数料

EORの毎月の支払いは、次の3つの合計です。

  • 本人の給与:現地の相場と本人のスキルで決まる。総額の大半を占める
  • 現地の法定費用:雇用主負担の社会保険・医療保険・失業保険など。ベトナムでは2026年度時点で給与の約21.5%が目安
  • EOR手数料:事業者の取り分。月額固定型は大手が599〜699USD、最安級が199USD〜を公開している。給与比率型の比率は公開されていないことが多い
EORサービスの総額は給与・法定費用・手数料の合計で決まる

たとえば手数料が200USD安い事業者を選んでも、給与の設定が300USD高ければ総額は逆転します。

見積もりは必ず3つに分けて提示してもらい、同じ給与・同じ法定費用の前提で手数料だけを比べます。

月額固定型と給与比率型の違い

相場(2026年時点)

向いているケース

月額固定型

公開料金は1名あたり月額199〜699USD

給与水準が高い人財。総額の予測が立てやすい

給与比率型

比率は非公開で、個別見積もりが中心

給与水準が低い人財。少人数なら割安になることがある

グローバル型の大手は599〜699USDの固定型で、日本の事業者や採用支援付き型は要問い合わせ(給与比率型や個別見積もり)が中心です。

給与が上がるほど固定型が有利になり、給与が低い職種ほど比率型が安くなります。分岐点は事業者が提示する比率しだいなので、自社の給与水準で両方の見積もりを取ってください。

見積もりで確認する隠れコスト——為替・デポジット・解約

  • 為替スプレッド:請求通貨と換算レート。USD建てか円建てか、レートの上乗せがあるか
  • デポジット(保証金):給与1〜3か月分を預ける事業者がある。返還条件を確認
  • 初期費用・オンボーディング費用:有無と金額
  • 最低契約期間・解約予告期間:1年縛りや90日前予告などの条件
  • 退職金・解雇関連費用:現地法で発生する費用を誰が負担するか
  • 福利厚生の追加費用:任意保険や手当を含むか

固定料金制であっても、為替コスト・デポジット・解約時の扱いまで見積もりに明示されているかは必ず確認してください。当社が契約条件をレビューするときも、この3点は最初に見ます。

手数料の表を見比べるだけでは決められない、というのが実情です。

EORサービスの選び方——5つの軸と目的別のおすすめ

EORサービスの選定軸をホワイトボードで整理する会議

「大手のほうが安心か、小さい事業者でも大丈夫か」——規模で選ぶ必要はありません。

EORサービスは、次の5つの軸で自社との適合を確認すれば、規模を問わず候補を絞れます。

軸1: 雇いたい国と職種に対応しているか

最初に確認するのは、雇いたい国がそのサービスの「正社員(EOR)」の対応国に入っているかです。

同じ事業者でも、EORで対応する国と業務委託者の管理だけで対応する国が分かれていることがあります。

職種も同様で、IT人材の給与相場や職務記述に慣れているかは、採用後の条件交渉の質に直結します。

軸2: 自社実体型かパートナー型か

自社の現地法人で雇う自社実体型は、監査証跡が明確でパートナーの破綻リスクを避けやすい型です。

現地パートナー経由のパートナー型は対応国を広げやすい反面、実際の雇用法人・責任分担・情報管理の再委託先を確認する必要があります。

規制の厳しい業界や情報管理を重視する企業は、提供モデルを契約前に文書で確認してください。

軸3: 採用支援の有無——候補者はいるか

グローバル一元化型の多くは、雇用管理のプラットフォームであり、人を探す機能は含みません。

候補者がすでにいる企業には問題ありませんが、これから探す企業は人材紹介やRPOを別に契約するか、採用支援付き型を選ぶ必要があります。

2018年からホーチミンで人材紹介に携わるなかで、「EORの契約はできたが、肝心の候補者が見つからない」という相談を何度も受けてきました。

たとえば当社は、グループの人材紹介事業が持つ2,000名以上のIT人財データベースから候補者を選び、そのまま当社が雇用主となる形で、この断絶をなくしています。

軸4: 日本語サポートと日本法人契約

日本語で相談できる担当者がいるか、契約書と請求が日本語・日本円か、日本法人との契約ができるかは、稼働後の負荷を大きく変えます。

海外送金の手数料と為替の手間は、経理部門にとって無視できない負担です。

当社では日本法人(株式会社TALENTBASE JAPAN)との契約により、海外送金を不要にする選択肢を用意しています(条件は要確認)。

軸5: 料金の透明性と最低契約期間

給与・法定費用・手数料が分けて提示されるか、為替・デポジット・解約条件が明示されるか、最低契約期間が自社の計画(たとえば1年後に法人設立を判断)に合うかを確認します。

目的別のおすすめ早見表

目的

向いている種類

候補の例

複数国の従業員を1つの基盤で管理したい

グローバル一元化型

Deel / Remote / G-P

少人数・低コストで始めたい

グローバル一元化型(低価格帯)

Remofirst

初めての海外雇用で日本語の伴走が欲しい(非IT職種)

日本語対応・アジア特化型

GoGlobal / Link Compliance

候補者探しから任せたい(幹部・専門職)

採用支援付き型

Aniday / PLUS TALENT

ベトナムのエンジニアを1〜3名から自社専属にしたい

採用支援付き・IT特化型

当社(TALENTBASE VIETNAM)

候補を絞る前に、「どの国で、どの職種を、何名」「候補者はいるか」「日本語・日本法人で契約したいか」の3点を書き出してください。

その3点があれば、5つの軸は自然に順位づけできます。

採用代行(RPO)・人材紹介・PEO・ラボ型開発との違い

ベトナムのオフィスで働くエンジニアチーム

海外人材の活用は「人を探す」「雇用・契約の形を決める」「雇用後の管理を任せる」の3段階に分かれ、サービスも段階ごとに違います。

EORは2段階目の「雇用の形」を担うサービスであり、他の段階のサービスと組み合わせて使うものです。

段階

サービス

担うこと

EORとの関係

人を探す

人材紹介・RPO(採用代行)

候補者の紹介、求人・選考の代行

採用後の雇用主にはならない。EORと組み合わせる

雇用・契約の形を決める

EOR / 直接雇用 / AOR(業務委託者管理)

法律上の雇用主(EOR)、自社法人での雇用、業務委託の適格性判定

実態に合わせて選ぶ。従業員なら EOR、独立した委託者なら AOR

雇用後の管理

海外給与計算・PEO

給与・税・保険の処理、人事労務の共同運営

自社の現地法人がある前提。法人がなければEOR

人を探す・雇用の形を決める・雇用後の管理の3段階と各サービスの位置づけ

「人を探す」段階のサービス——人材紹介・RPO

人材紹介は要件に合う候補者を紹介するサービス、RPOは求人票作成からスカウト・面接調整までの採用業務を委託する仕組みです。

どちらも採用後の雇用主にはならないため、現地法人がない国で雇うならEORと組み合わせます。

日本語の「雇用代行」で検索すると採用代行(RPO)の記事が上位に並びますが、両者は段階が違うサービスです。

「雇用後の管理」のサービス——海外給与計算・PEO

自社の現地法人で雇ったうえで、給与計算や税・保険の処理だけを委託するのが海外給与計算サービスです。

PEOは米国などで普及した共同雇用モデルで、依頼企業が現地法人を持つことが前提です。

現地法人を持たず、EOR事業者のみが法律上の雇用主となるEORとは、この前提が異なります。

ラボ型開発(業務委託)との使い分け

ラボ型開発は、開発会社が雇用するエンジニアで専属チームを組み、成果物や稼働を業務委託で提供する形です。

たとえば当社では、特定の人材を自社専属メンバーとして長期に抱え、帰属意識とノウハウの蓄積を重視する企業様にはEORを、開発チームとしての成果が目的で体制の増減・交代の柔軟性を重視する企業様にはラボ型開発を提案しています。

ラボ型で1年協働したメンバーを「この人を自社の一員にしたい」とEORへ切り替える相談も増えています。

採用と雇用は別のサービスであり、自社に足りない段階を補う組み合わせで考える、というのが実態です。

契約前のチェックリストとベトナムでエンジニアを1名雇う場合の総額例

EOR契約前に契約条件を確認する担当者

「見積もりの月額以外に、何がかかるのか」——契約前に確認する項目は決まっています。

ここでは8項目のチェックリストと、ベトナムでエンジニアを1名雇う場合の月額例を示します。

契約前に確認する8項目

  1. 雇用法人の名称と所在:自社実体かパートナーか。契約書に記載される法人名
  2. 役割分担:業務指示・評価・懲戒・解雇の判断を誰が担うか
  3. 総額見積もりの内訳:給与・法定費用・手数料を分けて提示されるか
  4. 請求通貨と為替:USD建てか円建てか、レートの上乗せの有無
  5. デポジット・初期費用:金額と返還条件
  6. 最低契約期間・解約予告:1年縛りや90日前予告などの条件
  7. 現地労働法の説明:試用期間・有期契約・解雇予告・退職金の扱いを文書で説明できるか
  8. 知的財産と情報管理:成果物の帰属、秘密保持、個人情報の保管国と再委託先

労働法・解雇規制・PE(恒久的施設)課税は国と業務内容で変わるため、事業者の説明を鵜呑みにせず、必要に応じて現地の専門家にも確認してください。

ベトナムでエンジニア1名の月額例(2026年時点)

項目

月額の目安

本人給与(実務3年目安)

約1,500USD(約22.5万円)

雇用主負担の法定費用(給与の約21.5%)

約320USD(約4.8万円)

EOR手数料(各社の公開料金)

約199〜699USD(約3〜10.5万円)

合計

約2,020〜2,520USD(約30〜38万円)

※給与は当社公開の単価表に基づく目安、法定費用は2026年度時点の料率(労働組合経費2%は別途)、手数料は各社が公式サイトで公開している料金(2026年9月21日確認)の幅です。円表記は1USD=150円での換算目安で、為替とスキルにより変動します。

国内で同水準のエンジニアを正社員採用する場合の年収600〜800万円と比べると、初年度の総額で半分程度に収まる計算です。

当社のEORサービスの位置づけ

当社は、ベトナムのIT人材に特化した採用支援付き型のEORです。

グループの人材紹介事業が持つ2,000名以上のIT人財データベースから候補者を選び、当社が法律上の雇用主として雇用契約・給与計算・社会保険を担い、企業様は業務指示とマネジメントに集中できます。

日本人COOが日本語で対応し、日本法人との契約で海外送金を不要にする選択肢もあります(条件は要確認)。

一方で、複数国の従業員を一元管理したい企業にはグローバル型が、非IT職種で日本語の伴走が欲しい企業には日本語対応型が向きます。

当社が全員に最適ではない、というのが正直なところです。

【FAQ】EOR(雇用代行)サービスに関するよくある質問

オンライン相談でEORサービスの質問に答える担当者

EORサービスの選定について、当社がよくいただく質問に結論から回答します。

個別の状況により異なる点は、無料相談で具体的にお答えしています。

雇用代行と採用代行は何が違いますか?

雇用代行(EOR)は法律上の雇用主機能の代行、採用代行(RPO)は採用活動の代行です。

段階が違うため、候補者がいない場合は両方を組み合わせるか、採用支援付きのEORを選びます。

1名からでも利用できますか?

主要サービスの多くは1名から対応しています。

当社も1名から対応しており、少人数で始めて後から増やす形が一般的です。

グローバル大手と日本の事業者はどちらがよいですか?

複数国の一元管理ならグローバル大手、特定の国で日本語の伴走や採用支援まで求めるなら日本の事業者や特化型が向きます。

規模ではなく、対応国・提供モデル・採用支援・日本語・料金の透明性で比べてください。

ラボ型開発で稼働中のメンバーをEORに切り替えられますか?

本人の同意と契約条件の整理があれば可能です。

当社では、ラボ型で協働したメンバーを自社専属に切り替える提案を行っています。

料金は月額いくらが目安ですか?

料金を公開している事業者の手数料は月額199〜699USD(2026年9月21日時点の各社公式料金ページ)。総額は給与+法定費用+手数料。

まとめ: EORサービスは料金ではなく「国・職種・採用支援・日本語」で選ぶ

EOR(雇用代行)サービスは、グローバル一元化型・日本語対応/アジア特化型・採用支援付き/IT特化型の3つに分かれ、手数料の差ではなく、自社の目的との適合で選ぶものです。

この記事の要点は次の5つです。

  • 雇用代行(EOR)は雇用主機能の代行で、採用代行(RPO)とは段階が違う別のサービス
  • 料金を公開している主要サービスの手数料は月額199〜699USDで横並び。総額は「給与+法定費用+手数料」で、雇う国の給与と法定費用がほぼ決める
  • 差が出るのは対応国と職種・自社実体型かパートナー型か・採用支援の有無・日本語と日本法人契約・料金の透明性の5軸
  • 候補者がいない企業は、雇用管理のみの事業者を選ぶと「雇う仕組みはあるのに雇う人がいない」状態になる
  • 契約前に雇用法人・役割分担・総額の内訳・為替・デポジット・最低契約期間・労働法の説明・知的財産の8項目を確認する

まず、「どの国で、どの職種を、何名」「候補者はいるか」「日本語・日本法人で契約したいか」の3点を書き出してください。

その3点があれば、3つの種類のどれが合うかが決まり、候補を2〜3社に絞って総額見積もりと契約条件を比べられます。

ベトナムのエンジニアを1〜3名から自社専属にしたい場合は、当社が候補の1つになります。

現在の体制と要件をお聞かせください。候補者の有無から雇用形態(EOR・ラボ型)の使い分けまで含めて、概算見積もりでお答えします。

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